初めての日本海の漁船の取材。午前4時出航、山形県鶴岡市沖2km付近の近海で、正午12時帰港までの約8時間の漁の取材に出た。延縄漁で、獲物はサワラ。日本海といえば、荒れ狂う白波と曇天という出来上がったイメージとは真逆の、ここは瀬戸内海かというくらいの鏡のようなベタ凪だった。奇しくも九州から台風が迫り、北朝鮮からはミサイルが飛んでくるというような報道がある日とは、まったく思えない、まるで逆の穏やかな世界だった。漁果はサワラ60匹の大漁である。

最近は、船上カメラマンを自称する 山下 雄登 の活躍もあって、必ずしも漁船に乗らなくてもいいのだけれど、日本海の船は一度乗ってみたかった。かつて北前船の通った日本海、江戸時代のインターネット、和食というものが成立するためにご先祖達が通ってきた道である。

まぁしかし、実際は船酔いに打ち勝てずなのだが。ムカデの次に田舎で苦手なものが船酔いだ。今日の敗因は寝不足と、暑さと、そこから発生する魚のにおい、だったような気がする。山形県鶴岡市34℃、東京より暑い。写真中央が鳥海山。上は雲に隠れてしまっているけれど、庄内平野のシンボル。


三枚におろしたサワラを、バーナーで皮を炙って、3分冷凍庫で冷やした後に、塩で食べる。次号東北食べる通信9月号では、これが冷凍で届く。