4月末のある日、新幹線で京都から東京へ向かっている最中、ふと鮎の季節なんじゃないかという気がしてきて、調べてみると愛知県豊田市、三河地方を流れる矢作川に今年も鮎が遡上してきているという。これは撮りにいかなければ!と、思ったあたりで乗車中の新幹線が丁度その矢作川を越えようとしていたのだった。名古屋に着くまでに気がつかなかったことをとても後悔しつつ、更に情報を調べることにした。ここの川の漁協である矢作川漁協では、毎年遡上してくる鮎の数を数えているようで今年は4月11日よりカウントが始まっており、4月25日の533,345尾を皮切りに本格的な遡上シーズンに入ったようだ。
タイミングを改めて、この情報を頼りに現地へ行ってみた。この時期の鮎は稚鮎で、いわゆる串焼きなんかでよくみる鮎は秋に大きくなった鮎であり、あれと比べるとまだまだ子供サイズなので主に天ぷらなどにして食べる。漁協で教えてもらったポイントに向かうと、ダムをよけるために魚道として整備された小さな水路であり、そこに一斉に稚鮎が押し寄せていた。気分とノリで河川そのものに向かっていても、おそらくこういう写真は撮れなかっただろう。ちなみに後日、都内、多摩川でも鮎は撮影できることが解ったのだが。下調べは大事だ。
ぴょんぴょんぴょんぴょん、目に見えないくらいのスピードで数え切れない量の稚鮎が上っていく。なのでこちらはシャッタースピードを限界まで上げて連写で応戦する。ざっと20分で800枚ほど。あとの始末が大変なのだが、ビールのCMもビックリなシズルに出会えたりもするので悩ましいところである。
矢作川漁協
http://www.ayu-chosa.net/sokuho/
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