夕暮れの小麦畑。シャッターを切ろうとした瞬間、ざわざわっと薫風が吹き、ネコバスが走り抜けていったようだ。サツキとメイが、ブナのどんぐりを植えて、夜中パジャマ姿で家の前の畑で踊っていた、まさにあの季節。
夕方、野良仕事に行ったつもりが、麦の見事さにしばし打ち抜かれ、淀んでいたいろいろなものが風の中で昇華されていった。関東平野、そういえばそもそもは小麦の産地だった。武蔵野うどんなるものもあるくらいだ。青々とした小麦畑に、夕暮れ、風が吹いてきた瞬間の、ひとつひとつの小麦の動きを、ネコバスで表現した宮崎駿の意図がちょっと見えた気がした。ただ小麦畑が風で揺れてますって描いても、質感わかんないもんなあ。そういえば同じ沿線のご近所でもある。半世紀前はああいう世界だったんだろう。いまは家だらけだけれど。
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