田植えをしたばかりの水田の一田一田に反射する夕陽が、刻一刻と隣の田んぼに移ってゆき。ひとマスひとマスを金色に染め上げていく。6月10日夕刻、上空1万mから見えた山形県は最上川と庄内平野(上・鶴岡市、酒田市)と、最上盆地(下・新庄市)。眼下に幾人もの知人の顔が浮かび、その生活がある。

一年365日、季節はうつろい、地上に見える世界は変わっているはずなのだ。GoogleMapsの航空写真など、ある一瞬を切りとったものを繋ぎ合わせた、パッチワークにすぎない。やはり実際に空を飛ぶことからしか、生きた世界を知覚することはできないことを思い知らされる。


黄金色に染まった大きな湖が猪苗代湖。その上の田んぼの水盤群が会津盆地。阿賀野川沿いに日本海に出たところが新潟市。朱色に染まった海の向こうに浮かぶのが佐渡島。ちなみに飛行機はこのとき、新千歳を飛び立って東京羽田に向かって南下。青森県八戸市あたりからは、ひたすら東北新幹線のライン(いわゆる東北の背骨ゾーン)を飛んでいたので、庄内はたぶん一ノ関あたりから。会津は郡山あたりから見ていることになる。