3回連続の海・魚介類が終わった。取材で出た初めての日本海はあおかった。蒼・碧・青、どの漢字が最も当てはまるのか悩ましい。アオというよりは鮮やかな水色というか、そこにまだ強烈な夏の終わりの太陽光がサワラの鱗に反射して見えるエメラルドグリーンに相まって、取材の日は、北国の海なのに、なんだか南国の海のような一日だった。

サワラという魚は、とにかく日持ちがしないということで有名な魚であり、瀬戸内海地方において「岡山県人は、サワラを生で食べるんだ」という地域自慢話が有名でもあるのだが(瀬戸内海で獲れたサワラをすぐに食べれるという意味)それを、山形県は鶴岡から宅配を前提での生食をやろういうのが、今回の漁師の鈴木さんである。船上で神経締めをしてあるため、通常のサワラの倍の日持ちがするという。

取材の最初、賀茂水族館内のレストランで食べた鈴木さんのサワラが美味かった。バーナーであっさりと皮を炙った香ばしいたたきを、塩で食べた。次に、撮影のために届いたまるまる一匹(約70cm)をさばいて、塩焼きにレモンの組み合わせがまた美味だった。日本酒が必須な感じ。庄内の酒があれば良かったのだが、隣の秋田県の新政の生酛造りの酒で味わった。

いわゆる基本セットの2,580円に付いてくるサワラでも、この感動的な味わいの体験はできるけれど、やはり今回は増量で選ぶことができるという「丸一匹」をさばいて食べていただくことをオススメしたい。しかしけっこうなお値段らしいので、パーティーを企画して、少なくとも5人以上は集まって割り勘されると、素晴らしい体験ができるかもしれない。魚がさばける人を呼んで、または魚をさばく初体験にどうぞ。



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