長かった。通常、月末に取材して、12日前後にレシピ撮影を行い、13〜15日あたりには写真、イラスト、文章、などなど、が揃い最後の調理を行い、16日には印刷の(株)イニュニックに入稿するという流れでつくってきたのだが、22日の昨夜やっと入稿にこぎ着けた。ここまで遅れた第一の要因は、大寒波により若布漁の撮影が延期し、材料が揃わなかったこと。写真が無いので、別の企画をという話も出たが、漁に出れないというのは、ものが届かないのも、写真が撮れないという意味でもまったく同じなので、そういう代替案をたてるのはやめてひたすらに待った。

あともう一つ大きいなあ、と思うのが、43号目ともなると、慣れてしまって編集会議はスカイプ、毎月15日に全員で集まって、顔をつきあわせながら最後の編集・校正、という流れが止まったこと。その結果の意思疎通がうまくいかなくなり、編集が難航する。これだけ短期間で毎月つくって来れたのは、やっぱり顔をつきあわせて、意思疎通をするっていう、ごくごく基本中の基本を押さえてきたからだと思う。短時間で物事を達成するには、関係者の意思疎通を究極までに簡略化(居あわせる)しかない。

ちなみに表紙のわかめ、この地域、岩手県宮古市重茂のわかめ養殖は湾の中で行っておらず、外洋のため海の青さが違うんだそうである。その青い海に半分浸かっているわかめ。

編集の難航した最後のページ、京大の藤原辰史さんと 高橋博之さんの対談ふくめ、今回編集長が書かれた文字数は1万4,200文字。長いけれど、彼の思想家としてのこれまでがぎゅっと詰まっている、時勢に対する一つの道を言い表した名文だと思う。文字数を少なく、誰にでも解り易くという世の中にどんどんなっていくけれど、どうもそういう役割ではないようである。

いつもは削るのが悩ましい長文に、今回は救われた。世の中よく出来ているなあと、きちんと収まるようになってるなあと、毎号入稿とともにため息が出る。



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