東北食べる通信の表紙は基本的に、食材そのものを撮るようにしてきた。なので今回も現地で搾りたての牛乳を前にしばらくねばった。ねばってはみたのだが、結局どれだけ良い牛乳でも、それをそのまま写真としてお伝えすることは難しく、たとえ照明一式持ち込んで綺麗なミルククラウンが撮れたとしても、それはなんか違うなぁと思いバッサリ捨てることにした。

結果的に表紙になっているのは、牧場で無意識に撮っていた牛の後ろ姿。中洞(なかほら)牧場の牛は、後ろ姿が丸い。春夏秋冬常に放牧されたまま、冬でも雪の中で過ごす牛たちの後ろ姿は、丸くなるそうである。(放牧を前提とした酪農は日本国内の全酪農の2パーセントしかなく、草を食べて育つと横っ腹の部分にある第一胃が大きく育った結果丸く見える。詳しくは本誌参照)それからなによりもその乳首から出てくる位置に偶然にもルビである「ぎゅうにゅう」の文字がピッタリはまった(位置は毎回決まっている)ので、ああ、もうこれしかないなと。

内容についてはてんこ盛りで、編集関係者それぞれの思い入れが強く、特に東北開墾スタッフ 加藤 翼 くんの卒業制作2ページなどなどもあり、イレギュラーな判断ながらも今回18ページ構成である。(本来16ページ)完成直前まで台割り構成も紛糾し、二転三転。一般的な印刷では4の倍数でしか印刷できないものを、編集長の強い情熱によって、どうやって2ページだけ増やしたのかについては、今月末のお届けをお楽しみに。



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