桜鱒。川に棲むヤマメが海に降りるとサクラマスとなる(ヤマメはサクラマスの河川残留型に対する呼称)。ヤマメ自体は全国的に分布するものの、冷水域に生息するため北海道や東北では海に降りることができるので、北国の魚と言えよう。

しかし今回、桜鱒の取材というよりは圧倒的に槍烏賊の取材であった。水揚げの量にしても、船上で食べたおそらく最も新鮮であろう槍烏賊の感触も、その白子をつかったソウルフード「白子煮」にしても。初めて間近で見たイカ釣り漁船にしても、そのイカを獲るための3,000ワットにもなる集魚灯にしても。

現場に行ってはじめて書きたくなるときがある。そういう時は必ず帰りの新幹線あたりで、言葉が降りて来る。ただし、今月号の台割りは予め決まっているので、よっぽどのことでもないとページは空かないし、基本的には写真とデザインと編集という関わり方なので、基本的には本誌に文章を書くことは無い。ああ、でも今月号は書きたかったなあ、ということでここに書いた。そして今月も大量に未使用写真が出たのでした。